飛散防止フィルムと防犯フィルムの特徴や違いは?用途に合った選び方
窓ガラスは衝撃に弱く、地震や台風、空き巣などの被害を受けやすい場所です。ガラスの破損や防犯対策としては飛散防止フィルムと防犯フィルムが有効ですが、それぞれの特徴や違いがよくわからない方も多いでしょう。そこで本記事では、それぞれのフィルムの特徴や違い、適切な選び方について詳しく解説します。
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飛散防止フィルムと防犯フィルムの特徴
飛散防止フィルムと防犯フィルムは、どちらも窓ガラスの安全性を高めるものですが、目的や性能には違いがあります。ここでは、それぞれのフィルムの特徴について解説します。
飛散防止フィルムの特徴
飛散防止フィルムは、ガラスが割れた際に破片の飛散を防ぐためのフィルムです。ガラスが割れると、飛び散った破片がケガの原因になったり、家具などに傷をつけたりする危険があります。飛散防止フィルムを貼っておけば、破片がフィルムにとどまるため、破片が周囲に飛び散るのを防ぐことが可能です。
また、紫外線カット機能をもつ製品もあり、家具や床の日焼け防止にも役立ちます。視界を妨げず、手軽に施工できる点も特徴です。
防犯フィルムの特徴
防犯フィルムは、空き巣や不審者の被害を防ぐためのフィルムです。厚みのある製品が多く、ガラスが割れにくい構造になっているのが特徴です。一般的な窓ガラスは簡単に割れてしまうものの、防犯フィルムで窓の強度を高めれば、ガラス破りによる侵入防止に役立ちます。
また、「CPマーク付き」の製品は、窓ガラスへの侵入を5分以上防ぐ効果が認められているため、より防犯対策を強化したい方に適しています。
飛散防止フィルムと防犯フィルムの違い
飛散防止フィルムと防犯フィルムは、いずれも窓ガラスを保護するものですが、性能や用途などに違いがあります。
強度の違い
飛散防止フィルムは、ガラスが割れた際に破片の飛散を防ぐものなので、強い衝撃を受けるとガラス自体は割れてしまいます。一方、防犯フィルムは窓ガラスの強度を高めるものであり、ハンマーやバールなどで叩かれてもすぐには割れにくい構造になっています。そのため、防犯目的の場合は、飛散防止フィルムではなく、防犯フィルムがおすすめです。
用途の違い
飛散防止フィルムは、主に自然災害によるガラスの破損対策として使用されます。地震や台風によって窓ガラスが割れた際に、破片の飛散を防ぎ、二次災害を抑えることが可能です。一方、防犯フィルムは、侵入を目的とした窓ガラス破りに対応するためのもので、空き巣や強盗などの犯罪対策に適しています。フィルムを貼る目的を明確にし、用途に合ったものを選ぶことが大切です。
価格や施工の違い
飛散防止フィルムは、比較的安価で手に入れられ、DIYでの施工も可能です。一方、防犯フィルムは厚みがあり、貼り付けにはコツが必要なため、施工には専門的な技術が必要です。価格は防犯フィルムの方が高めで、1㎡あたり15,000円から30,000円ほどかかります。
飛散防止フィルムの選び方
飛散防止フィルムは、厳しい基準をクリアした「JIS規格」に適合した製品を選ぶのがおすすめです。一般的な家庭の場合は50ミクロン厚のもので十分ですが、1辺が2m以上ある大判ガラスの場合は、70ミクロン厚以上の製品が推奨されています。フィルムには、紫外線カット機能や目隠し機能などが付いているタイプもあります。必要に応じて適切なものを選ぶと、より快適な住空間となるでしょう。
防犯フィルムの選び方
防犯フィルムを選ぶ際は、防犯性能の高い「CPマーク付き」の製品を選ぶのがおすすめです。CPマークは、厳しい試験をクリアした製品に付与されるもので、一定の防犯性能が保証されています。また、厚みが350ミクロン厚以上のものを選ぶと、より高い防犯効果を得られます。防犯フィルムの貼り付けは難しいため、防犯効果を最大限に引き出すには、専門業者に依頼したほうが安心です。
用途に合ったフィルムを選んで窓ガラスの安全性を向上させましょう
飛散防止フィルムと防犯フィルムは、それぞれ異なる役割をもつため、目的に応じて適切なものを選ぶことが大切です。地震や台風などのガラスの破損対策をしたい場合は飛散防止フィルムを、空き巣対策を強化したい場合は防犯フィルムを選びましょう。